特別寄与料とは?

とある井戸端会議で、

 

義理のお父さんを 介護の末 看取られたA子さんが

不服そうな顔で こんな話しをしています。

相続手続きって本当に大変ね。

お義父さんが亡くなって四十九日がやっと終わったけど

市役所の手続きはまだたくさんあるし、

遺産も誰がどれだけ相続するか決まらないのよ。

それに、お義父さんの事、3年も介護してきたのに

私には相続権がないって言うじゃない。

なんだか虚しくなっちゃって。


そうよね、介護がんばっていたものね。

でもね、うわさでは 介護してきたお嫁さんも

請求できるようになったらしいわよ。


うなの?!

知らなかったわ!

別にお金のために介護してきたわけじゃないんだけど、、、ねぇ。

 


さて、A子さんは

お義父さんの遺産を相続することができるのでしょうか?

司法書士の先生に聞いてみましょう。

はい!請求する権利はあります。

今般の民法の大改正で【特別寄与料】という新しいルールが創設され

2019年7月1日以降に開始した相続に適用されることになりました。

「寄与」というと聞きなれない言葉かもしれませんが、

「貢献」と置き換えていただくとわかりやすいですね。

法定相続人ではない親族の方でも、どれだけ貢献してきたか証明する

ことで、金銭の支払いを請求できるようになったのです。

 

【特別寄与料】を請求する3つのポイントを押さえておきましょう。

 

1.被相続人(お義父さん)の相続人を除く、親族であるということ。

   ※親族とは、6親等内の血族と、配偶者、3親等内の姻族の事を言います。

   A子さんは長男の嫁ですから1親等の姻族にあたります。

 

2.無償で療養看護や労務の提供をして財産の維持・増加に貢献することが必要です。

   無償でなければ二重取りになってしまいます。

 

3.当事者の協議による場合は、請求期限はありませんが、

  家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求する場合には、

  相続の開始および相続を知った時から6カ月以内

  または相続開始から1年以内に請求しなければいけません。

 

以上おおまかに3つのポイントをクリアすれば請求できます。

ただし注意しておいていただきたいのは、

寄与料をもらうということは、相続人の取り分が減るということですから、

良く思わない相続人もいるかもしれません。

また証明する手段が難しいので、日ごろから日記などを付けておきましょう。

話し合いがまとまらない場合、裁判所に協議に代わる処分を求める裁判の申し立て

ができますので、弁護士の先生に相談して請求してもらうことになります。

 

また、遺言に特別寄与料について記載しておくことも検討する必要がありそうです。

なお、確実に財産をあげたいのであれば、遺言で遺贈することをおすすめします。

 


A子さんは苦労が報われたようで胸をなでおろしました。

無事に請求できるといいですね。