登記をしないデメリット③後編

 

司法書士の深田です。

 

今回は相続をしないデメリット③の後半をお届けします。

 

《前編はコチラ》

 

まずは、甲野一郎に今後の対応につき、次のような説明をさせて頂きました。

 

1.乙野姫子の住所を知る必要

 

2.乙野姫子に下記を伝える書面の送付

   ・甲野花子が死亡したこと

   ・乙野姫子が甲野花子の相続人として、

    甲野太郎の遺産分割協議に参加して頂く必要があること

 

3.乙野姫子が遺産分割協議に参加

  協議に同意した場合は、遺産分割協議が成立し、相続登記を申請

 

4.乙野姫子が遺産分割協議に参加するが協議に不同意の場合

  または遺産分割協議に不参加の場合は

  遺産分割調停になり、調停が不成立の場合は裁判手続きに移行すること

 

 

 その後、乙野姫子の現住所が判明し、遺産分割協議にも参加して頂き、

遺産分割協議書に相続人全員の署名捺印を済ませ、無事に相続登記申請を

させて頂きました。

 

 

 結果はめでたしめでたしですが、

相続登記をしないデメリットの話しですので、

今回の案件を分析していきます。

 

 何故、甲野太郎の相続なのに乙野姫子が相続人となってしまったのでしょうか、

解説してゆきます。

 

1.甲野太郎の死亡時の相続人は、甲野花子・甲野一郎・甲野二郎です。

 

 

2.甲野花子の死亡時の相続人は、甲野一郎・甲野二郎・乙野姫子です。

 

 

 甲野花子は甲野太郎の相続人であるため、その後甲野花子が死亡した場合は

甲野太郎の相続財産(4分の2)及び甲野花子自身の相続財産を、

甲野一郎・甲野二郎・乙野姫子が相続する権利が生じます。

 

 それにより、甲野太郎所有の不動産に関する遺産分割協議書には

甲野一郎・甲野二郎・乙野姫子の署名捺印が必要となるのです。

 

 ここまででお分かりになった方もいるとは思いますが、

甲野花子が健在の時に、甲野太郎の遺産分割協議が成立していれば、

甲野花子・甲野一郎・甲野二郎の署名捺印で済んだのです。

 

 

 今回は乙野姫子の協力もあり、無事に甲野太郎の遺産分割協議が成立しましたが、

乙野姫子との遺産分割協議が不成立になった場合は、調停、裁判手続きになってしまいます。

 こうしたデメリットが発生することもありますので、

速やかにお手続きを進めて頂きたいと思います。

 

 

 後日談になりますが、その後甲野一郎・甲野二郎と乙野姫子

姉弟との関係を築くことができ、乙野姫子は甲野花子のお墓参りもでき、

安心できましたとの連絡を頂きました。 



 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

【相続登記をしないデメリット①】

 

【相続登記をしないデメリット②】

 

も参考にして頂ければ幸いです。